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1025. 複雑性科学と教育科学の架橋へ向けて


今日は一つ嬉しい知らせがあった。無事に「実証的教育学」のプログラムに入学が許可され、今年の九月からは教育科学学科に在籍しながら研究を続けることができる。

これでオランダにさらに二年間ほど滞在できることが確定した。実際には、このプログラムは一年間のものなのだが、その後に一年間ほど非公式の形でフローニンゲン大学に所属し、自分が探究したいことを自由に深めていくことを可能にする期間を設ける予定である。

過去十年間を振り返ってみて、三年間同じ都市に滞在したことはなかったので、これは少しばかり新しい体験になる。仮に一年目のプログラムが終了した後に所属先の大学を変えることになっていれば、また引越しをしなければならなかったが、それを避けることができた。

引越しをしなくて済んだということだけではなく、フローニンゲン大学に残ってさらなる探究を行えることが純粋に嬉しい。これまで滞在した世界のどの都市よりも、自分の関心事項を落ち着いて探究できる場所はフローニンゲンだと思っている。 実証的教育学のプログラムに入学を許可されたのは、実は午後に行われたインタビューの数時間後であった。インタビューには、先日のワークショップで偶然に知り合ったマイラ・マスカレノ教授を含め、その他に二人の教授が同席をした。

時間にして30分という短い時間であったが、複雑性科学と教育科学の架橋について、理論的かつ方法論的な話題で終始盛り上がった。一人の教授から、私が教育科学学科に対してどのような貢献ができるか、という質問が投げかけられた。

一つには、ダイナミックシステムアプローチと非線形ダイナミクスに関する概念と研究手法を教授陣と学生に教えるワークショップやレクチャーを提供することができる、と私は回答した。これは自分を売り込む文句でも何でもなく、是非とも実現させたいことである。

実際に、先日のワークショップの中で、マスカレノ教授と相席になった時、私はこのワークショップで扱った「状態空間グリッド(SSG)」という手法と専用のソフトウェアを現在の研究で活用していたため、彼女にその使い方を教える場面があった。

マスカレノ教授曰く、フローニンゲン大学の教育科学学科においても徐々にダイナミックシステム理論の考え方が浸透し始めているようだが、それはまだ概念的な次元で留まっており、実際に研究手法を活用するところまでには至っていないようだ。

そうしたこともあり、私がこれまでに学んだ理論と研究手法の使い方を教授陣だけではなく、同じプログラムの学生にレクチャーするような機会を得られればと思う。私がフローニンゲン大学の二年目に所属することになったこのプログラムは、教育科学のプログラムのうちの一つであり、特に少人数制を採用し、研究に関するきめ細かな指導を行うそうだ。

インタビューの最後に教授陣と少しばかり雑談をしたところ、このプログラムには2~10名ほど入学許可を出さないとのことである。私のインタビューの前に、スカイプを通じて米国人、英国人、中国人の志願者とインタビューを行ったそうだ。

同期がどのような顔ぶれになるのかを含め、九月からの新たなプログラムが今から非常に楽しみだ。2017/5/4

追記

このプログラムを通じて、学習理論や教育心理学の理解を深め、成人学習や成人発達に関する実践を「教育科学」や「教育哲学」の観点から探究するということが二年目の大きなテーマになる。

一年目と同様に、ダイナミックシステムアプローチや非線形ダイナミクスに関する探究を継続させながら、それを実証的教育学と架橋させて行く試みをしたいと思う。2017/5/16

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