早朝より、文句のつけようのない快晴が広がっている。日の出も早くなり、私が起床する時間には、すでに空が明るくなっているような状況になった。
冬の時期の日の出は、朝の九時ぐらいであったから、今の状況が幾分信じられないぐらいである。これまでの季節から新しい季節への移行に伴い、私の精神と身体が、その移行に向けて準備をし始めているようだ。
昨日の朝に引き続き、今朝も十分な睡眠を取ったにもかかわらず、精神と身体に倦怠感のようなものがあった。そのため、無理をして仕事に取り掛かるのではなく、再び寝室に戻り、数十分ほど仮眠を取ることにした。
心身がこのような状態にある時は、無理に仕事をしても思った成果は得られないため、少しばかり休息を取るに限る。毎日決まった時間に就寝し、十分な睡眠時間が取れていることは間違い無いのだが、フローニンゲンでの生活を始めて以降、丸一日休憩を取ったことなどほとんどなかったように思う。
世間で言えば、今日も土曜日に該当するが、いつもと変わらずに自分の仕事を進めようと思う。ただし、季節の以降に伴い、心身も移行期にあるため、今日は無理をせず、ゆったりとした心持ちで仕事に取り組むようにしたい。 具体的に本日どのようなことに取り組むかというと、午前中に発達支援コーチングのセッションが一つ入っている。クライアントと年度末まで一緒に課題に取り組むことになっており、当初のお互いの約束に従えば、本日が最後のセッションになるだろう。
午前中のセッションが終わってからは、午後を含め、「複雑性とタレントディベロップメント」のコースで課せられている共同論文を執筆したい。一緒にこの課題に取り組んでいるインドネシア人のタタと先日話し合い、四つの章立てのうち、三つを自分が引き受けることにした。
と言うのも、今回の論文のテーマである「プロセスリサーチ」に関しては、私の方が知識と経験があるため、タタと話し合ったところ、そのような分担になった。発達の始点と終点を比較するような既存のアプローチではなく、発達の過程をつぶさに追いかけるプロセスリサーチは、現在執筆中の修士論文でも採用しているものである。
そのため、どのような参考文献を活用し、どのようなデータを集め、どのような手法でそのデータを分析するかなどについて、かなりの知識と経験を獲得することができたと思う。こうした知識と経験を獲得することができたのは、実際に自分の手を動かし、試行錯誤しながら実際の研究を進めていったことが大きいだろう。
また、研究を進めていくための知識に関しては、これまでフローニンゲン大学で履修してきた幾つかのコースが非常に役に立っている。それらのコースで獲得した知識を頭の中にとどめておくのではなく、研究を通じて、真に自分の血肉になるようにしてきたことが大きいだろう。
それに付随して、正規のプログラム外で、私は自分の学びを絶えず深めるような実践をしていたことが何にもまして大きいように思う。興味深いもので、大学が提供する体系だったプログラムよりも、自分で関心のあるテーマを自分なりの方法で探究していくことの方が、内発的な動機を最も促すのである。
学術機関に所属していなければ得られない学びが確かにある一方で、それだけでは真の学びを得られないことも事実である。何からも強制されることなく、内発的な動機に基づいて、これからの探究をより一層深いものにしていきたい。2017/3/25