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857. トランジションの時期

April 1, 2017

ここ毎日のように、今日も大量に文章を執筆する日となった。だが、幸いにして今日は、食べ物の消化が悪くなることはなかった。

 

それにしても、昨日は何やら、自分の熱気に圧倒され、本当に熱があるような身体症状の中で床についた。今日はそのような状態ではないのだが、少しばかり肩に張りがあることに気づいた。

 

就寝前の時間に、少し肩の筋肉をほぐすような運動を行いたい。本日の午前中に行われた、論文アドバイザーのサスキア・クネン先生とのミーティングでは、最後に今後の研究方針について先生に話を持ちかけた。

 

今のところ、「状態空間グリッド」というソフトウェアを用いて解析したデータは、教師と生徒間の行動に関するものである。実は、もう一つ、教師と生徒の発話構造に対して、カート・フィッシャーのダイナミックスキル理論を用いて定量化したものがある。

 

先週末あたりにふと、もしかしたら今回の研究では、この定量データを活用しない方がまとまりが良いのではないか、と思っていた。もちろん、全てのクラスの会話を筆写し、それに対してフィッシャーのスキルレベルで定量化する作業は、非常に手間のかかるものだった。

 

そうした意味もあり、このデータを活用しないのは、少しばかりもったいないような気がしていたのである。だが、仮にそれらの定量データを活用する場合、論文のストーリーが持つ一貫性を高く保つことが難しくなってしまうのではないかと思った。

 

当初の予定では、教師と生徒の発話構造の複雑性に対して、「トレンド除去変動解析(Detrended Fluctuation Analysis:DFA)」か「標準化分散解析(Standardized Dispersion Analysis:SDA)」を用いて、それらの時系列データが示す変動性の波の種類を特定しようと考えていた。

 

また、それらの時系列データに対して、「交差再帰定量化解析(Cross Recurrence Quantification Analysis: CRQA)」を適用することによって、教師と生徒の発話構造の複雑性がどれほどシンクロナイゼーションしているのかを調査しようと思っていた。

 

しかしながら、「状態空間グリッド」の分析では、教師と生徒間の行動に絞って分析を進めているため、上記の二つの案との整合性を保つことが難しいように思えた。もちろん、論文のリサーチクエスチョンのセクションで、それらの分析が一つのまとまりを持つストーリーになるように論を展開していたのは確かである。

 

しかし、それらの案よりも、今のところ最善な分析は、教師と生徒の行動に対して、CRQAを適用し、両者の行動のシンクロナイゼーションを検証するという方向性である。正直なところ、フィッシャーのスキルレベルの分析には多大な時間と労力をかけたため、それらのデータを用いないことは残念であるが、また今後の研究で用いることにしたい。

本日のミーティングの最後に、次回のミーティングの日程について、クネン先生と話をした。九月から先生と一緒に研究を進めて以降、私たちのミーティングは、毎回月曜日の午前中に行われていた。

 

しかし、本来であれば次のミーティングが行われるであろう日に、私は学会へ参加するためにウィーンへ向けて出発しなければならないため、これまでとは違う曜日にミーティングを変更してもらった。クネン先生と私の中では、ダイナミックシステム理論が共通言語となっているため、私は少しばかり冗談を述べた。

:「普段のミーティングは、月曜日の午前中ですよね。いつもは月曜日の午前中が私たちにとってのアトラクターだったのに、アトラクターをいったん抜けて、カオス的な振る舞いになりましたね(笑)」

クネン先生:「そうね、きっと何かのトランジションの時期なのよ(笑)」

クネン先生は、笑顔でそのようなことを述べた。「何かのトランジションの時期」という言葉は、妙に強烈な印象を私に与えた。

 

先生の研究室の窓の向こうには、小雨が降り注いでいた。そういえば、今日はあいにくの天気だが、また明日から天候が良くなるらしい。

 

先々週の優れない天気、先週の爽快な天気、今日の雨、そして明日からの良好な天気を見るにつけ、フローニンゲンの季節もトランジションの時期なのだろう。そして、私もきっと何かのトランジションの時期にあるのだと思わずにはいられなかった。2017/3/20

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