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822. 論文で取り上げる三つの研究手法について


今日は、夕方から夕食後にかけて、研究論文の “Method”セクションの中における「交差再帰定量化解析(Cross Requrrence Quantification Analysis: CRQA)」について執筆をしていた。

今回の研究では、実はもう一つ、「トレンド除去変動解析(Detrended Fluctuation Analysis:DFA)」と呼ばれる非線形ダイナミクスの手法を研究に適用する予定である。確かに、私が立てた三つのリサーチクエスチョンに答えるために、「状態空間グリッド(State Space Grid: SSG)」と合わせて、それら三つの研究手法は最適なものだと言える。

ただし、SSGに関するセクションを昨日執筆し、本日CRQAに関するセクションを執筆しながら思ったのは、一つの研究の中に複数の研究手法を盛り込み過ぎている感がした。現在執筆中の論文は、修士論文という都合上、それは探索的な意図も私の中にあるため、確かに三つの手法を取り扱うことも意義があると言える。

実際に、この論文が全て完成した後に、一つ一つの手法に着目する形で、より深い分析と考察を行う査読付き論文を合計で三つほど執筆したいと考えていた。そうしたことを念頭に置いて論文を執筆していたため、執筆の初期の段階では、論文アドバイザーのサスキア・クネン先生からも、修士論文の領域を超え、博士論文の領域に足を突っ込んでいるという指摘を受けていた。

その指摘に対して、それら三つの研究手法を分断的に適用するのではなく、それぞれの研究手法の結果と考察が繋がりを持ち、それらを統合的に用いることができたら問題ないかをクネン先生に確認していた。

クネン先生からの回答はもちろん、それらの手法が連続的な流れの中で統合的に用いられるのであれば、問題はないとのことであった。しかしながら、実際に三つの手法を統合的に適用するのは、言うは易し行うは難しであることに気づいた。

そもそも、それらの三つの手法を本格的に学び始めたのは、フローニンゲン大学に来てからであるため、それらの手法の背景的な理論や考え方をまだ習得している最中だと言える。単刀直入に述べると、一つ一つの手法に対する知識がまだ圧倒的に不足していることを実感しているのだ。

当然ながら、それらの手法の奥にある数学的な理論を学ぶことは、この先何年もの時間をかけて行うべきことだと理解している。そうした意味において、今回の研究を通じて、三つの手法に関する理論的な基盤を少しでも構築することができたら、という思いを持っているのは確かだ。 とりあえず、明日からの論文執筆は、三つ目の研究手法であるDFAについて執筆するのではなく、SSGのデータ解析の結果を論文の中に盛り込み、その解釈を行うセクションの執筆に取り掛かりたいと思う。

その後、CRQAに関しても同様のことを行い、様子を見て、最後にDFAを取り上げる計画にした。2017/3/10

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