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712. 久々の手書き試験


今日は昼食後、「複雑性と人間発達」のコースの最終試験を受けるために自宅を出発した。今日は随分と気温が高く、二月初旬にもかかわらず、最高気温が10度を超えていた。

これまで気温の低い日が続いていたので、このように暖かい日が一日あるだけでも、なんだか心が温まる気がした。そのようなことを思いながら、試験会場のザーニクキャンパスに向けて歩き始めた。

試験会場に早めに到着したので、教室番号を電光掲示板で確認し、その後は外のベンチに座りながら試験内容の最終確認をしていた。最終確認にちょうど目処がたったところでキャンパスにもう一度入り、しばらくすると、試験会場の教室の扉が開いた。

扉が開くのと同時に教室に入った時、少しばかり異変を感じた。というのも、前回の「タレントディベロップメントと創造性の発達」の最終試験の時とは異なり、試験会場に一台もコンピューターが設置されていなかったからである。

ちょうど、友人であるエスターが近くを通りかかるのが見えたため、話しかけてみると、今回の試験はコンピューターベースではなく、筆記なのだそうだ。それを聞いた時に初めて、今回の試験が手書きで回答する形式だということを知った。

コンピューターであろうと手書きであろうと、自分の中ではそれほど大きな問題ではなかったのだが、文字の出力のしやすさでは、やはりコンピューターの方に軍配が上がるので、コンピューターの方が有り難かったというのが正直な気持ちである。

そのような気持ちを抱えながら、私は指定された自分の席に着いた。席に着くと、試験問題の表紙に、「回答は英語でもオランダ語でもどちらでも良い」ということが記載されていた。

オランダ語で回答するという選択肢は最初から私の中にはないのだが、手書きで英語の試験問題に回答することでさえ、よくよく考えてみると、大学入試以来ではないかと思った。

私が米国の大学院に留学する際に受験したTOEFLは、その時からすでに、全ての問題がコンピューターベースであったため、記憶を遡ると、英語の試験問題に手書きで回答するというのは、やはり大学入試以来のことだと思った。あまりの懐かしさに、自然と笑みがこぼれた。

私の論文アドバイザーかつ「複雑性と人間発達」のコースの担当教授でもあるサスキア・クネン先生から、試験開始の合図があった。全部で八問の記述問題を二時間で解答しなければならないのだが、コンピューターベースでさえタイピングが追いつかないと想定していたため、手書きであるがゆえになおさら時間配分に気をつけなければならないと思った。

初めに全ての問題にざっと目を通し、どれも簡潔な問いでありながら、一筋縄ではいかないような問題だと思った。だが、どれかが突出して難しそうだという印象を受けなかったため、最初から順番に解いていくことにした。

想定内の問題もありながら、やはり想定外の問題も幾つかあった。想定内の問題としては、「発達心理学における伝統的な研究手法とダイナミックシステムアプローチを活用した研究手法の比較」「ダイナミックシステムアプローチを活用した数式モデルの構築方法と数式モデルの利点」「非エルゴード性の特徴、および発達的介入に際する非エルゴード性の重要性」「状態空間分析の特徴と活用方法」「再帰定量化解析の特徴と活用プロセス」などである。

一方、想定外の問題は、「再帰定量化解析の特徴と活用のプロセス」の最後の小問に、「再帰定量化解析をカテゴリーデータに適用する際に、代替次元(surrogate dimension)を考慮する必要がない理由について述べよ」という問題があり、これは自分の学習範囲を超えている論点であった。

この問の前に置かれた二つの小問から推測しながら、一応解答を記しておいたが、おそらく正しくないだろう。とりわけ、再帰定量化解析(recurrence quantification analysis: RQA)は非線形ダイナミクスの代表的な手法であり、自分の今後の研究にも適用する予定であるため、この問いについては、また詳しく調べておきたいと思う。

とりあえず、今学期の試験を無事に終えることができて少しばかり安堵感が自分の内側に漂った。2017/2/2

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