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640. 欧州生活第二章の開始


日本からフローニンゲンに戻ってきての二日目の朝を迎えた。自分がより大きな総体と一体となっている感覚のもと、全ての活動に従事するための活力が、淀みなく内側を流れているのが手に取るようにわかる。

一昨日、フローニンゲン駅に到着した時に感じた帰郷感が示すように、オランダ北部のこの小さな街が自分の故郷の一つに変貌したことは嬉しい。同時に、この街に自分が受け入れられたということもまた嬉しさを誘う。

今日も睡眠を十分にとり、時差ぼけもほとんど解消され、今日から本格的に探究と仕事に取り掛かることができそうである。起床後、書斎の窓から外を眺めると、八時近くになろうというのに、あたりは闇に包まれている。

闇の中、街灯に照らされる形でストリートの存在が浮き上がっている。ストリートを見ると、私がフローニンゲンに帰ってきた時に積もっていた雪が全て溶けていることに気づいた。

フローニンゲンの街も私と同じように、内側からほとばしる熱気を醸し出しているのかもしれない、と思った。これはフローニンゲンの街と私がシンクロナイゼーションを起こしていると解釈してもいいかもしれない。

そうしたことを思わずにはいられないほど、過酷な冬の最中にあって、熱気を内から外に表出するフローニンゲンの街に共感をしたのである。

街への共感とともに、街から受容されているという感覚の中で、自らの仕事に取り組めることは何よりも有り難い。こうした感覚がいかに自分を支えてくれていることか。

確かに、一人の人間を支えるのは、物理的な他者であり、取り巻く環境や文化といった存在だろう。しかしながら、一人の人間を支えるのはそれだけではない。

外界との接触と関与から生み出される内側の感覚そのものが自分を支えることもあるのだ。今の私は、そうした内と外の支えの中に生きていることを強く実感している。

そうした実感の中、今日の仕事に取り組みたい。今日は、研究論文のイントロダクションの第一稿を執筆し、カート・フィッシャーのダイナミックスキル理論をもとにした分析マニュアルを作成したい。

氷点下の世界の雪を溶かすほどの情熱を持って今日の仕事に打ち込むつもりである。情熱を溶かす情熱の中で、これからの日々を形づくっていきたいと思うのだ。

そして、今日からの欧州生活の第二章は、序章をはるかに凌駕するものであるに違いない、と内側の存在者がつぶやいている。そのつぶやきの声を辿り、内側の存在者との邂逅を果たすまで、遥か彼方に向かって再び歩き出したいという思いで一杯である。2017/1/9

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