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548. 知識体系


夕食後、再び幾つかの論文を読みながら、発達上の構造的な変化について考えを巡らせていた。特に、一つの知識が、一つの大きな知識体系に変化するプロセスについて考えていた。

この背景には、そもそも知識体系を作る前に、一つの知識を自分の内側で構築することの難しさについて考えていたことがきっかけにある。ある言葉を、真に自分の言葉として獲得することが、いかに難しいことか、という問題に直面していたのである。

私が日々用いる無数の言葉を眺めた時、そのうちのいくつが自分の経験によってろ過されたものなのだろうか、という疑問がわき上がってきたのだ。言葉を自分の経験によってろ過させないまま使用することに関して、痛く反省を促される。

同時に、言葉を自分の経験を通すことの難しさも実感させられる。言葉を自分の経験によってろ過させる際、まずはその言葉が、自分の内側の感覚に合致したものなのかを確かめる必要があるだろう。

これが第一要件な気がしている。自分の内側の感覚に合わないまま使用された言葉は、確かな違和感を自分の中に生み出す。その違和感は、隠しようもなく自分の中で感じられるものであり、それを見逃してはならないのだと思う。

内側の感覚と言葉の双方に対して、不誠実でありたくないと思うのだ。内側の感覚と言葉の双方を、絶えず観察し続けることを怠ってはならない。 言葉の種類という外形そのものの変化と、言葉が意味する内容そのものが深まっていくプロセスには、驚かざるをえない。そして、このプロセスに関与しているものが、まさに自分の内側の感覚である。

自分の内側の感覚に厳密になる時、その言葉を使わざるをえない、というような状況に出くわすことがある。あるいは、その言葉では捉え切ることができない何かが残っている、というような感覚を持つ場合もあるだろう。

ここからもやはり、言葉と内側の感覚は密接に繋がり合っていることがわかる。これは表面的な繋がりではなく、両者の間には相互作用がある、ということがポイントになるだろう。おそらく、先行しているのは言葉ではなく、内側の感覚だと思っており、内側の感覚の深まりに応じて、言葉の外形が変化し、その意味内容が深まっていくのである。

こうした関係性の中に、一つの知識が、一つの大きな知識体系として構築されることのヒントがあるように思う。つまり、一つの知識を真に自分の内側で構築することは、ある一つの言葉を自分の言葉とするプロセスと非常に似ているのではないか、ということである。

ここから、一つの点が数多く集まり、大きな構築物に変容することについて考えていた。量が質に転化するためには、量を積み重ねるその動きが単調であってはならないと思う。

質的な変容は、単調さを嫌い、変動性を好む。なぜなら、人間の知性や能力などの質的な変容を伴う現象はどれも、動的なシステムであり、それは変動性を本質的な特徴としているからである。

以前言及したように、私たちの知識体系や思想体系そのものも、動的なシステムと見立てることができるだろう。そうであるならば、複数の点としての知識が、一つの体系として変容していく際には、知識そのものに絶えず変動性を持たせるような試みをしなければならないと思うのだ。

簡単な例は、一つの知識を自分の多様な経験から解釈することや、多様な文脈の中でそれを活用することなどが挙げられるだろう。とにかく、一つの知識を多様な視点や文脈から捉え直すという行為そのものが、知識に変動性という血を与えることになるのだと思う。

知識を多様な視点や文脈にさらすことは、知識に躍動させる血を絶えず与え続けることを意味し、その結果として、徐々に知識は他の知識と結びつきながら大きな体系になっていくのだろう。

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