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519. 学びの連環:プログラミング言語「R」について


これまで獲得した知識や経験が思わぬところで力を発揮する、ということに直面した経験は誰しも少なからずあると思う。先日のクネン先生とのミーティングの中で、そのような経験をした。

今回の研究では、応用数学のダイナミックシステムアプローチを活用する前に、統計学の初歩的な手法を活用することにした。その際に、これまで学習してきた知識や経験が役に立つことになったのである。

具体的には、フローニンゲン大学に入学するために課せられた統計学の基準を満たすために、昨年は、米国のジョンズ・ホプキンス大学が提供するオンラインの統計コースを二つほど受講し、統計学の知識基盤を確立することを行っていた。

さらには、統計に関するプログラミング言語Rに関しても、これまで気づかないところで多くのトレーニングを積んでいたことに気づいた。それは、二年前に在籍していたマサチューセッツ州のレクティカという組織で、Rを学習するグループに参加しており、実際にRを活用する機会に恵まれていたことを思い出したのだ。

その後、しばらくRから離れていたのであるが、昨年は英国のケンブリッジ大学を訪問し、心理統計学科が提供するRのトレーニングを受けていた。クネン先生から、「統計的なアプローチをする際に、SPSSを使うことに慣れているか?」と質問を受けた。

「SPSSに触れたことはないが、Rであれば使うことができる」と答えると、クネン先生は驚きの笑みを浮かべていた。実は私にとって、Rが初めての統計に関するプログラミング言語なのだが、クネン先生曰く、SPSSの方が操作が簡単で、Rはプログラミングコードを自分で書いていかなければならないため、上級者向けである、ということであった。

要するに、私は難解なプログラミング言語から学習を始めていたことに、その時になって初めて知ったのである。Rしか触ったことがないため、幸か不幸か、それが簡単なのか難しいのかもわからないまま、学習を継続させていたという事情がある。

このようにして培った統計学に関する知識とRに関するスキルが、今回の自分の研究に直接的に役に立つとは思ってもいなかった。Rに関する優れた専門書を三冊ほど日本から持ってきていたため、今後の研究プロセスの中で、それらを参照することが度々あると思う。そのようなことに思いを巡らせてみると、私たちの学びというのは、見えないところで密に繋がり合っているのだとつくづく思わされる。

研究データに対して、カート・フィッシャーのダイナミックスキル理論を活用した定量化作業も着実に進んでおり、この作業が完成したら、Rを活用することができるように、データの体裁を整えたいと思う。Rを用いて、プログラミングコードを書くという行為自体が面白いのだが、そうしたことに興じる前に、Rを用いてどのようなデータ分析を行いたいのかをしっかりと明確にしておくことが大切になるだろう。

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