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462. アヒルとパーソナリティ


今日はクネン先生と研究プロジェクトに関するミーティングを行った。決められたペースで定期的に行われるこのミーティングのおかげで、研究が順調に進んでいくのを実感している。

昨日は非常に暖かい日曜日であり、初冬の中休みという感じであった。今日も引き続き比較的暖かい一日であった。クネン先生とのミーティングは、社会行動科学ビルにある先生の研究室で毎回行われる。

自宅から社会行動科学ビルに向かう道中、ノーダープラントソン公園を通るのは、日課でもあり、儀式的なものでもある。静寂な環境と澄み渡る空気の中で小鳥のさえずりがいつも聞こえる。噴水が湧き出る音も遠くの方から静かに聞こえる。

毎回この公園を訪れるたびに、自分の意識状態が全く別種のものになることを感じている。自然の持つ力は途轍もなく大きい。私は自然なしでは生きていけないタイプの人間なのだとつくづく思う。

この公園が生み出してくれた観想的な意識状態の中で、自分が観想的な意識状態にいるということを自覚していた。そうした自覚を持ちながら、あたりの景色を見渡すと、通常の意識状態では発見できないようなことに多々気づく。

それは自分の内側で絶えず変化をし続けている思考や感情の波かもしれない。あるいは、そうした波そのものを生み出す内在的な力に気付けるかもしれない。通りかかった池の前に、十数羽のアヒルがおとなしく固まっているのが見えた。

何をしているのかそっと近寄ってみたところ、彼らは寝ていた。生まれて初めて、アヒルの寝顔をまじまじと観察したのだ。その時、アヒルの寝顔はこのようなものなのだということに初めて気づくことができ、さらに、アヒルは睡眠中に顔を後方にひねって目を閉じていることにも気づいた。

一つ観察の視点が足りなかったのは、首をひねる方向は右なのか左なのかという点だ。私は昔から仰向けになって寝ることができないため、左に顔を傾ける形でうつぶせになって寝る。人によって顔を傾ける方向は左なのか右なのか違うと思う。

それと同様に、アヒルにも顔をひねる方向に個性があるのか実に気になるところだ。次回、早朝にノーダープラントソン公園の池の前を通る時は、この点に注意してアヒルの寝顔を観察してみようと思う。

実は昨日、性格の不変性とアイデンティティの変動性について考えていたことと、今回のアヒルの件は深い関係性があると思っている。一般的に、私たちの性格は一生を通じて大きく変わることはない。一方、アイデンティティは発達段階に応じて大きく変化していく。

人間の精神の中に、不変的なものと変動的なものがともに存在しているというのは大変面白い点であり、両者の違いを考察することで、人間の内面世界に対する新たな理解が開けてきそうな予感を持っていたのだ。アヒルの寝顔を見ながら、彼ら動物にも性格というものがあるのだろうと思った。

しかし、彼らにはアイデンティティと呼ばれるものはなさそうであり、彼らが生涯にわたって独自のアイデンティティを発達させているようにはどうも思えない。そう考えると、性格というのはアイデンティティよりも根源的な何かなのかもしれないと思わされる。

アメリカの思想家ケン・ウィルバーのインテグラル理論では、人間の性格は類型(タイプ)に関係するものであると分類され、アイデンティティは段階(レベル)に関係するものであると分類される。性格とアイデンティティには、そのような分類だけでは見えてこないものがあるのは確かだ。

二週間前に日本から船便で送った書籍が届いた時、性格(パーソナリティ)に関する書籍だけを並べた本棚のあるコーナーがやたらと気になっていたことを思い出した。今の私はどうやら性格というものに再び関心を示しているようであり、この関心に従って関連書籍に目を通してみようと思う。2016/10/17

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