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190. フローニンゲン大学での修錬:一年目のプログラムに関する概略


オランダのフローニンゲン大学で8月から何を学ぶのかについて、これまでほとんど何も言及してこなかったように思う。自分自身の思考を整理する意味でも、フローニンゲン大学で学ぶ内容について紹介したい。

欧州の大学院における修士プログラムは、一年で完結するものが多く、私はオランダにまずは二年ほど滞在し、二つの修士号を取得しようと考えている。二つのプログラムは違えど、一貫して「人間の知性や能力の発達」に関する理論と実践技法の習得に焦点を当てていくつもりである。

一年目のプログラムは、心理学修士(理系)の範疇にあり、正式なプログラム名は「タレントディベロップメントと創造性」である。このプログラムは、人間の知性や能力がどのように発達するのかを複雑性科学の観点(特に、応用数学のダイナミックシステム理論の観点)と発達心理学の観点から探究していくことを目的としている。

私の関心は「人間の知性や能力の発達」という非常に幅の広いテーマにあるが、大きく分けると、「成人の発達」と「子供の発達」という二つの領域に関心がある。

一年目のプログラムと前者の関心を絡めると、企業人がどのようにして企業社会で要求される知識や能力を獲得・涵養していくのか?企業組織は、どのようにすれば構成員の創造性を育み、イノベーションにつなげていくことができるのか?そして、このプログラムと後者の関心を絡めると、教師はどのようにすれば、子供たちの知性・能力・創造性を刺激し、育んでいくことができるのか?ということなどを探究していく予定である。

企業社会と教育界という二つの異なる文脈を対象に、個人と組織の発達に関する理論的枠組みと実務的な方法論に習熟し、それらを個人と組織の発達支援に実践的に活用していきたいと思う。

上記の説明をより具体的に説明するのではなく、あえてより抽象的に説明すると、結局このプログラムを通じて自分が探究したいことは、「卓越性の研究」「知性や能力が深みに至る道程の研究」「深さを体得するための手法の研究」に尽きるだろう。

「深さ」というのは、私の生き方を根底から支えるものであり、いかなる分野のどんな能力であれ、それが深みに至るプロセスに対して強烈なまでの関心があり、深みへ至るための実践体系を構築することに情熱を捧げている自分がいる。ある種、「熱情」と形容できる湧き上がる思いに合致したプログラム。それがフローニンゲン大学で学ぶ一年目のプログラムである。

入学前から小耳に挟んでいたことであるが、オランダの大学院は米国の大学院より成績評価が厳しいそうだ。自分の経験を振り返ってみても、確かに米国の修士過程の成績評価はそれほど厳しいものではなかった——ここで私は過度な一般化を犯していると思う。そのため、オランダのフローニンゲン大学の成績評価は厳しく、ジョン・エフ・ケネディ大学の成績評価はさほど厳しくない、と解釈していただきたい——。

フローニンゲン大学の成績評価は、10段階評価を採用しており、8以上を獲得することは稀であるという記載が要綱に描かれている。成績評価が厳しいからだろうか、逆に履修クラスの数はそれほど多くない印象を受ける。

このプログラムは、60単位を卒業要件とし、そのうち半分の30単位が修士論文とチュータリング(自分が師事したい教授からマンツーマンで指導を受ける)に当てられている。この30単位を私は、サスキヤ・クネン(Saskia Kunnen)というヨーロッパを代表するダイナミックシステム理論の研究者かつ新ピアジェ派の学者に師事し、ダイナミックシステム理論と発達研究への適用手法に関する教えを授かる予定である。

残りの30単位は、下記の6つのクラスを履修することに割り当てようと考えている(履修したい授業が多すぎて、6つのクラスに絞るのが難航した)。

1. タレントディベロップメントと創造性

2. 複雑性と人間発達

3. 知性・能力の発達とモチベーション

4. 創造性発達と組織のイノベーション

5. 成人発達とキャリアディベロップメント

6. 知性・能力の測定評価

上記6つのクラスに関する詳細は、また別の記事で紹介したいと思う。

【プログラム紹介動画】

過去の曲の音源の保存先はこちらより(Youtube)

過去の曲の楽譜と音源の保存先はこちらより(MuseScore)