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92. マイケル・コモンズの発達測定スコアリング事例:レベル8(具体的思考段階)

August 30, 2014

今回の記事も引き続き、マイケル・コモンズの階層複雑性モデルを用いた発達測定の事例を見ていきたいと思います。今回焦点を当てる段階は、コモンズのモデルで言うレベル8(具体的思考段階)です。このレベルは、ロバート・キーガンの発達モデルでは2/3に対応し、利己的段階と慣習的段階の中間に位置する段階です。

 

事例1:レベル8、性別(女性)、年齢(8歳)

インタビュアー:「帽子が無くなってしまったことを心配してたんじゃない?」

A:「ううん、心配してなかったよ。だって、何かを失くしても心配しないもん。でも、本当に、本当に大切な物がもしも無くなってしまったら、もう少し心配したと思うなぁ。だって、もう二度とそれを見れないもん。」

 

分析

Aさんは、二つの見解を持っていることが分かります。一つ目は、あまり重要ではない物で、かつそれが無くなっても心配にならない物です。二つ目は、本当に大切にしている物で、それが無くなると心配になる物です。また、Aさんは、「大切なもの」と「心配」という二つの概念を互いに結びつけていますが、明示的に結びつけているわけではありません。

 

さらに、Aさんは、何か特定のものを想定しているわけではありませんが、「もしも無くなってしまったら」というように仮説的に思考することができています。結論として、Aさんはレベル8(具体的思考段階)におり、二つの視点を保持しながらも、それを組み合わせることはまだできず、両者の視点を行ったり来たりする段階にあると言えます。

 

 

事例2:レベル8、性別(女性)、年齢(9歳)

状況:飼っていた猫が死んでしまったことについて。

B:「猫が死んでしまって、何かしなきゃいけなかったと思ってる。だって、私はそんなに世話をしなかったし、両親もそんなに世話をしなかったから。」

 

分析

Bさんは、自己と他の家族メンバーの役割について述べています。Bさんは、社会的な役割のようなものについて語っていますが、これはまだ一般的な社会規範ではなく、家族内における具体的な規範です。一般的な社会規範は、抽象的なものであるため、家族内における具体的な役割について語っているBさんは、その移行期にあると言えます。

 

 

次回の記事では、レベル9(抽象思考段階)について見ていきたいと思います。

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