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34. スキルの跳躍現象とスキルの非連続性


ピアジェは、私たちの認知的発達は、質的に異なる発達段階を経るプロセスであることを提唱しました。ピアジェの発見事項を構造的な観点ではなく、機能的な観点で見てみると、私たちが日々発揮するスキルは、これまで獲得されたスキルから生み出され、発達していくとみなすことができます。

ここで注意しなければならないのは、確かに私たちのスキルは、過去のスキルに基づいて進化・発達していきますが、単純にスキルが集積し、線形的に発達していくのではありません。

スキルの発達には、大いなる「跳躍」が伴います。ダイナミックシステム理論を心の発達に応用した代表的研究者エスター・セレンも、スキルの獲得プロセスに見られる大きな飛躍現象について言及しています。

つまり、私たちのスキルは線形的に発達していくのではなく、非線形的な軌跡を描きながら発達していきます。バリー・ジマーマンとグローバー・ホワイトハーストは、こうした非線形的なスキル発達現象を「スキルの非連続性」と呼んでいます。

すなわち、私たちのスキルは、ピアジェが述べているような階段状の形で発達していくのではありません。そうではなく、あるスキルレベルから一段高次のスキルレベルに発達する時、そこには過去のスキルと新たなスキルをつなぐ媒介スキルというものは存在せず、目には見えないスキルの跳躍が起こっているのです。

ダイナミックシステム理論を用いて明らかにされた「スキルの跳躍現象」は、私たちが新たな階層構造に存在するスキルを掴んだ際に見ることができる、実に興味深い現象だと思います。

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