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タイトル一覧
13386: ダーマペンの治療に向けて
13387: 今朝方の夢
13388: 40代以降の成長について思うこと
13389: 初めてのダーマペンの治療を受けて
13390: 西川の「エアーシリーズ」のマットレスを使ってみて
13391: 内面世界の最小単位としての視点/40代以降のビジネスパーソンが身につけるべき能力や資質について
13386. ダーマペンの治療に向けて
時刻は間もなく午前7時半を迎える。今日はしっかりと睡眠を取っており、10時間ぐらい寝ていたように思う。とは言え、夜寝る前に少し考え事をしていて、そのせいで脳が覚醒していつもより幾分入眠に時間がかかったので、丸々10時間寝ていたわけではない。実質は9時間ぐらいの睡眠だろうか。昨夜は枕の高さを低くしてみたが、底部の素材を全て取り除くと逆に低くなりすぎたように感じたので、素材は一層分だけ敷いておきたいと思う。今夜またその高さで寝てみてどのような睡眠が実現されるかを観察したい。
今の気温は7度で、昨日の今の時間帯よりも5度ほど低い。しかしまだ暖房は入っておらず、静けさだけが辺りを包んでいる。辺りもゆっくりと明るくなり始めており、午前8時を過ぎたらほぼ完全な夜明けと言えるのではないかと思う。今日は午前中に美容クリニックに行き、ダーマペンの治療を受けてくる。それは肌質の改善のためのもので、1ヶ月以上前にクリニックに訪れてコンサルテーションを受けた結果、ピーリングではなくこの治療法を勧められた。この1ヶ月間は、コンサルテーションをしてくれた担当の方の助言に従って、日頃のスキンケアに力を入れていた。その準備がないとダーマペンの治療の効果が減少してしまうとのことだったので、しっかりとスキンケアをしてきた1ヶ月だった。それはクレンジングや洗顔をしっかり行い、保湿をするという基本的なことだが、クリニックで購入したプロダクトの質が良いこともあり、この1ヶ月間のスキンケアを通じて肌質が随分と改善したように思う。今日はそのような下地の上にダーマペンによる治療を受けることを通じて、肌の細胞の再生能力を活性化させ、肌質をさらに良いものにできればと思う。ダーマペンの治療後は安静にしておく必要があり、激しい運動は禁じられていたりする。夜に入浴をしていいのかどうかの確認や、夜にもいつものようにクレンジグなどを使って洗顔などをしていいのかについても確認しておきたい。それらの確認を終えたら、すでに予約している次回の予約の時間について確認し、次々会の予約も早めにしておきたい。このクリニックはかなり人気で予約を取るのが難しいので、先々の予約を早めに取っておきたいと思う。クリニックでの治療を終えたらその足で近所の玩具屋に立ち寄り、そこで昨日配送が完了したと連絡があった西川のマットレスを受け取ってきたい。ようやく今日から枕とマットレスを合わせて使うことができ、その組み合わせによる睡眠の質の向上には大いに期待がかかる。一体どの様な寝心地が実現されるのか興味津々であり、それを通じて睡眠の質がどのように変わるのか、そして夢に与える影響はいかほどなのかを体験するのが今から楽しみである。今日もまた楽しみ尽くしの1日になりそうだ。フローニンゲン:2024/10/11(金)07:41
13387. 今朝方の夢
予想していた通り、午前8時を目前に控えると辺りはもうかなり明るくなっている。とは言え、日の出の時間がここまで遅くなっていることに改めて意識を向けさせられる。今月の最後の日曜日に欧州はサマータイムを終え、1時間ほど時間が修正される。それでもまだまだこれから日の出の時間はさらに遅くなり、日の入りの時間が早くなることを心しておこう。そのような思いを小鳥たちは持っているのか持っていないのか定かではないが、キッチン側に1羽の小鳥がやって来て、静かな鳴き声を上げている。いつもより少し遠くの木に止まっているようなので少し声が小さく聞こえる。小鳥の囀りに耳を傾けながら、今朝方の夢について振り返っている。
夢の中で私は、見慣れない波止場にいた。そこで父と一緒に釣りをしていて、母も一緒にそこにやって来たが、母は波止場を散歩していた。時刻lは夕暮れ時を迎えようとしており、そろそろ撤収することにした。波止場には父と母の車の2台が停められており、母の車に小さい荷物を入れ、父の車に大きい荷物を入れることにした。そこには釣りをしにやって来たのだが、まるで小旅行に出かけるかのように私はボストンバッグを持って来ていて、そこに着替えやサッカーボールが入っていた。サッカーボールについては1つではなく、複数個入っていて、一体自分はなぜサッカーボールなど持って来たのだろうかと思った。ボストンバッグに入っている荷物を改めて整理していると、奥からマンチェスターユナイテッドのロゴが入った赤いサッカーボールが出てきた。それは5号球ではなく4号球とひとまわり小さいもので、小学校時代にその大きさのボールを使ってサッカーをしていた懐かしい記憶が蘇ってきた。その記憶に刺激を受けて、自宅に帰ったらそのボールで1人でサッカーをして遊ぼうと思った。ちょうど近所にストリートサッカーができる場所があり、そこで1人でボールを蹴る楽しさに耽りたいと思った。そのような思いが芽生えて荷造りを進めていると、波止場に停めていた母の車が誰も乗っていないのにゆっくりと動き始めたので驚いた。どうやら勝手にエンジンが入り、パーキング機能が解除されたのだと思った。私は慌てて車に近寄って行き、中に入って車を止めようと思ったが、ドアが開かずに困った。母も駆けつけて来たのだが、車は一向に止まる素振りを見せず、ぐるぐると円を描くように旋回し続けた。旋回のおかげで海に落ちる心配はなかったが、さてどのように車を止めようかと考えていると父がやって来て、すると不思議と車は大人しくなってすぐさまその場に停車した。
今朝方はその他にも何か夢を見ていたような気がする。昨日も1つ思い出せない夢があり、状況は今日も似ている。なんとなく覚えているのは、夢の中の自分はこれまでのキャリアを振り返るようなインタビューを受けていて、そこでこれまで学んだことや今自分が考えていることを出し惜しみなく語っている姿があったことである。話をする自分の表情は活き活きとしていて、とても輝いていた。フローニンゲン:2024/10/11(金)08:13
13388. 40代以降の成長について思うこと
時刻は午前9時半を迎えた。天気予報では今日は早朝に小雨が降る予定だったが雨は全く降らず、曇りの予報も早急に外れて、今は美しい青空が広がっている。後ほど美容クリニックに散歩がてら向かう際には清々しさを感じられそうである。晴れ渡る青空を眺めながら、少し考え事をしていた。数日前に、あるネットメディアの方からお声いただき、成人発達理論に関するインタビュー対談をさせていただくことになった。その方に送っていただいた企画書を眺めながら、いくつか考え事をしていた。普段はこうした対談を引き受けると、特に何も準備せず、その場での即興的なやり取りから考えを展開させていくが、今回はその企画書の問いについて自然と事前に考えている自分がいた。もちろん当時の実際の対談では、いつものように即興的に話をしていくつもりだが、一応今考えていることを備忘録がてら徒然なるままに綴っておこうと思う。
そもそも今回の企画は、仕事や人生を主体的に楽しみたいと考えているビジネスパーソンが対象になっている。それを踏まえた上で今の考えを思いつくままに書き留めておきたい。また今回より対象が絞られ、40代以降のビジネスパーソンが自身の「器」を広げる方法がテーマになっている。最初の問いは端的に、「40代以降でも成長することができるのか?」というものである。それに対しては、端的にはYesであり、しかし但し書きが付くという点に注意が必要である。まず但し書きについて述べると、どのよう成長領域の知性や能力を伸ばしたいのかによって、“Yes”が“Yet but difficult”に変わるものもある。幾つになっても伸ばすことはできるのだが、伸ばすことが子供や若い時代よりも難しい成長領域というものはやはり存在していて、端的には身体的な要素が増せば増すほどに難しくなる傾向がある。例えば、サッカーを全くしたことがない6歳の子供と、これまでの人生で全くサッカーをしたことがない40代を比較すれば、サッカーの能力の伸びはやはり子供に軍配が上がる傾向があるだろう。もちろん大人であれば、それまでの諸々の学習の蓄積があるので、それを活かしながらサッカーの練習に取り組めば、40代でもサッカーの能力を伸ばしていくことは可能であるが、伸び率で言うと、やはり子供の方が高いかと思う。これは楽器の演奏でもそうであり、脳が柔軟で、脳が発達していく過程の時期に学習を始めた方が伸ばしやすい成長領域もあり、そうした現象を学習・実践の臨界期と呼ぶ。ただ繰り返しになるが、幾つになっても新しい身体実践を始めることができ、伸ばすことは可能なので、子供のよう何でもスポンジのように吸収して高い伸び率を持つ人と比較する必要はないだろう。自分自身も30代を過ぎてから格闘技の盛んなオランダでジークンドーという武術を始め、ジークンドーの力が然るべき鍛錬によって着実に向上しているところを見ると、身体的な要素が絡む領域であっても大人はその能力を伸ばすことが可能だと思う。それでは身体的な要素が低い領域について目を移してみよう。精神的な次元におけるほぼ全ての領域においては適切な学習と実践を継続していけば、40代以降でも成長する成長領域の方が多く、むしろ成長しない領域を探すのが難しい。しかし例えば、新たな情報を素早く獲得し、それをスピーディーに処理・活用していくような「流動性知性(fluid intelligence)」は40代をピークに成長がほぼ止まるという研究結果がある。逆に、過去の学習内容を様々な領域に応用していくような叡智を司る「結晶性知性(crystalized intelligence)」は、40代でも継続的に伸びていき、60代や70代でピークを迎えるという研究結果がある。ゆえに、情報を素早く集め、それを単純に処理加工するような知性の瞬発力や伸びは40代以降の成長はあまり期待できなかったとしても、これまでの学習や実践を通じて獲得された知見や技術を多様な領域に適用し、深い洞察を得るというような知性の伸びはまだまだ期待でき、むしろ40代が脂が乗り始める時期かと思う。そうなってくると、40代以降においては自分がどのような能力領域・知性領域に関心があるのかを明らかにし、関心と情熱があれば別に伸びが期待できないような領域の学びや実践を楽しめばいいだろう。それの方がより人生の幸福度は高まるはずだ。結晶性に近しい性質を持つようなものであれば、その伸びはむしろ40代から大いに期待され、その成長を楽しめばいいのではないかと思う。今回の対談のテーマである人間の器はまさにそうした結晶性知性に近しいものかと思う。フローニンゲン:2024/10/11(金)10:02
13389. 初めてのダーマペンの治療を受けて
時刻は午後1時を迎えた。先ほど昼食としてオートミールにケールを和え、タイカレーパウダーを加えたものを食べた。最近はこれが定番の昼食になっており、ジムに行く日の昼食は蕎麦を茹でて食べることが楽しみになっている。昼食後、ホワイトティーを淹れて、今それを飲みながらこの日記を綴っている。
今日は午前10時半頃に自宅を出発して美容クリニックに向かった。その時には朝日が雲間から顔を覗かせており、夜のメラトニン分泌を促すために第三の目あたりに適度な朝日を浴びた。気温は8度ぐらいだったのでセーターを着て、その上にジャケットを羽織っても少し肌寒さがあるほどだった。特に手は随分と冷たくなっていて、すでにマフラーを巻いている人の姿もちらほら見かけた。美容クリニックまでの道のりの途中にノーだープラントソン公園という大きな公園を横切った時に、紅葉が一気に進んでいることに驚かされた。自宅の目の前の木々の葉も随分と紅葉が進んでいて、今黄色やオレンジ色の美しい世界がフローニンゲンの至るところで広がっている。紅葉の美しさを堪能しながら散歩を楽しんでいると、あっという間に美容クリニックに到着した。その美容クリニックは美容系の店ということもあってか内装がとても綺麗で、木の素材を使ったテーブルが優しを感じさせてくれた。またトイレや部屋に置いている芳香剤もオランダ発のRitualsという化粧品専門店のこだわりのものが使われていた。少し早めに到着したので、受付の女性にコーヒーかお茶でもどうかと勧められたが、シンプルにハーブ入りのお水をもらうことにした。そこからしばらくテーブルに置かれた雑誌を読みながら過ごしていると、担当の施術師の女性がやって来て、2階に案内してもらった。そこから今日の施術内容について説明を受け、質疑応答をしてから実際の施術に入った。ここから1ヶ月に1回ほど、合計6回を目安に、ダーマペンという施術を受ける予定である。そもそもこの施術を受けようと思ったのは、これまであまりスキンケアを意識したことがなかったなと思い、重度ではないが軽度にニキビ跡が顔にあるのでそれを治癒してもらおうとふと思い立ち、美容クリニックのドアを叩くことにした。これもまた1つの学びとして、そして新たな体験を楽しむ一環として、しっかりとしたスキンケアのトリートメントを受けてみようと思った次第だ。ダーマペンが何かについては前回のコンサルテーションの時にすでに説明を受けていたが、改めて説明を聞いた。ダーマペンは髪の毛よりも微細な針で肌に高密度に穴を開けていき、本来肌が持っている自然治癒力(「創傷治癒」)の働きによって、コラーゲンやエラスチンといった肌質の改善をもたらす分泌を促す治療である。これによって、ニキビ跡や毛穴の開き、肌の小じわやたるみといった種々の肌トラブルを肌の奥から改善していき、美しい肌に導いていくという施術である。ダーマペンがどのようなものなのか興味があったので、実際に器具を見せてもらったところ、本当に微細な針が器具に付いているのが見え、とても興味深い施術だと思った。レーザー治療のように外から強く働きかけていくものとは違って、自分の肌が本来持っている自然治癒力を活性化させるという考え方にも共感したのでこの施術を選んだという背景もある。肌のトラブルの状態や目的によって施術の回数は人それぞれだが、1回の施術でしっかりとした効果を実感できるとのことである。自分は今のところ、前回コンサルテーションをしてもらった方の助言に従って、4週間か5週間に1回を目安に合計6回ぐらいの施術を受けてみようと考えている。ちょうど今から5週間後はもう日本にいる予定なので、次回の施術は4週間後にしてもらい、その次の施術はオランダに戻ってきた週の金曜日にしてもらうことにした。ちょうど4週間後、5週間後のインターバルで施術を受けることができ、ここからどのように肌質が改善していくのかも楽しみである。フローニンゲン:2024/10/11(金)13:36
13390. 西川の「エアーシリーズ」のマットレスを使ってみて
時刻は午後2時半を迎えた。引き続き快晴の秋晴れの空を眺めながら、これから夕食までの時間を過ごせそうで幸せである。先ほど午後の仮眠を取ったのだが、美容クリニックの帰りに近所の玩具屋に足を運んで、日本のAmazonから届けられた西川の「エアーシリーズ」のマットレスを受け取ってきた。今後また引っ越しをする可能性を考えて、ポータルブルのマットの方が持ち運びができて便利だと思ったので、ポータブルのものを今回は購入した。マットレスにも関わらず、バッグに入ったそれはほとんど嵩張らず、重さも軽く持ち運びにも便利だと感じた。仮に海を超えた引っ越しをする際にも船便で何日もかけてマットレスを輸送することなく、飛行機の手荷物に簡単に預けられるほどの大きさなので今回持ち運びに便利なポータルブルのものを購入して良かったと思う。早速仮眠で使ってみたところ、体圧分散が素晴らしく、寝心地はとても良かった。仮眠の際には仰向けになり、背中・腰・腰・脚などの体圧が見事に分散されていると感じたので、夜にうつ伏せで寝るときに胸や腹部の体圧がどれだけ分散され、どれだけ快適な睡眠が実現されるかは今夜を待ってみる必要がある。いずれにせ、新しい枕にせよマットレスにせよ、最初のうちはどしても新しいものゆえに体を慣らす必要があるかと思う。この高反発のマットレスは、敷き続けていると裏側に湿気がこもってしまい、カビなどが発生する原因にもなるとのことなので、毎朝起きた時にはベッドに立てかけて通気を良くしておこうと思う。
今から午前中に出かける前に少々行っていた英語のシャドーイングの実践の続きを行おうと思う。学習素材として“Suits”を引き続き用いる。このドラマは登場人物の全てに個性があり、それぞれの登場人物の価値観や世界観を掴みながら彼らになり切る形でシャドーイングをしていくのは非常に面白い。こうして楽しく英語の学習を続けることができているのは喜ばしいことであり、それは英語力を向上させるだけではなく、脳全体を刺激し、認知能力や感情能力なども合わせて涵養されているように思う。
午前中の美容クリニックで担当の施術師の女性に尋ねたこととして、今夜は入浴をしていいかというものがあったが、入浴は控え、シャワーだけにした方がいいとのことだった。シャワーの際も顔を濡らさないようにすることが必要とのことである。さらに、今日や明日は激しい運動を控えた方がいいとのことで、ちょうどジムは昨日に行ったところだったので今日や明日に運動する予定はなく、運動は月曜日から再開することにする。また、今日から5日間ぐらいはスクラブ入りの洗顔や洗顔後のローションパッドの使用は控える必要があるとのことだった。ここからの5日間は、クレンジングを用いることは大丈夫とのことだったので、クレンジグのケアだけに留めようと思う。フローニンゲン:2024/10/11(金)14:41
13391. 内面世界の最小単位としての視点/
40代以降のビジネスパーソンが身につけるべき能力や資質について
時刻は午後4時を迎えた。夕方の輝く空を眺めながら、朝に引き続き、来週に行われるインタビュー対談のトピックについて考えを巡らせている。朝に美容クリニックに向かう最中にも、頭の中はそれらのトピックで満たされていた。今回の対談では、人の「器」に主に焦点が当てられるが、人の器というのは構成概念に過ぎず、その定義は一様に決まらない。もちろん学問的な蓄積によって、器を構成する様々な要素から逆算する形で器が何たるかを明らかにしていくことができる。「器の大きい人と聞いてどのような特徴を思い浮かべるだろうか?」という問いと向き合ってみると、人の器の輪郭が見えてくるだろう。例えば、自己理解と他者理解の力が深く、感情的にも落ち着きがあって、物事に冷静に対処できるというのが器の大きい人のイメージであれば、そのイメージの中に器を規定する能力領域が隠されている。人の器は様々な能力の複合体なのである。様々な能力要素のクラスターとしての器はそのように姿を明らかにしていくことができる。上記で挙げた例の中には例えば、自己理解力、他者理解力、感情的能力、冷静な問題解決能力などを見出すことができる。そして重要なことは、それらの能力の根幹に視点取得能力があるということだ。朝散歩をしながらふと思ったのは、視点というのは意識空間における量子のようなものである。量子は物質物理世界の最小単位であり、それと同じく視点というのは内面世界における最小単位のようなものである。視点というのはいかなる思考・アクションにおいても必要とされる最小単位であり、それがなければ物事を考えることも行動を起こすこともできない。そしてそうした特性を持つ視点を取得することは、いかなる学習と実践においても基礎となる。実際に発達測定研究機関のレクティカは、視点取得能力を全ての認知活動の最重要要素であることを長年の研究成果を通じて指摘している。
この点を踏まえ、企画書の中にあるトピックと絡めると、40代以降のビジネスパーソンが身につけるべき能力や資質として、まずは視点取得能力を涵養していくことが良いのではないかと思う。視点の数を増やし、視点のネットワークを豊かにし、視点を水平方向に拡張するだけではなく、今よりも1つ高い次元で視点のネットワークを運搬する力を開発していくことは重要だろう。それはそれほど難しくはなく、まずは自分が不足していると思われる視点取得能力を発動させる対象や対象領域を明らかにすることが重要である。例えば、部下との関係性を良好なものにしたいのであれば、部下の視点を取ってみるということが重要である。例えば、部下の価値観にはどのようなものがあり、部下の意思決定の特性はおのようなものであり、部下の世界観の背景にある時代の特性とは何であり、部下の価値観や世界観に影響を与えてきた親の価値観や世界観にはどのようなものがあり、部下はどのような教育を受けてきたのだろうかなどを考えていくと、部下の思考行動特性に対するイメージ像がこれまでよりも明瞭なものとなり、どんな言葉掛けをすると部下のモチベーションが高まるのか、どんな言葉掛けをすると部下が一歩引いてしまうのかなどがわかってきて、良好な関係性を構築する一歩になるだろう。これはビジネスパーソンとしての器を拡張する際の初手に過ぎないが、大事な初手としての開発するべき能力と言えるだろう。
さらに、仕事や人生を主体的に楽しみたいと考えている今回の対談の視聴者のその思いに応えるのであれば、主体的に仕事や人生を楽しむことは自分にとってどういうことなのだろうかと問う力を持つこともまた重要だろう。おそらく仕事や人生を楽しめていない人は、そもそも自分が何に楽しさを見出すのかがわかっていないケースが大半だと思っていて、楽しい対象が何かがわからない状態で仕事や人生を楽しむことは不可能だろう。楽しみを見出すためのこの問う力をもう少し拡張させてみると、他者がどうだとか、社会がどうだとかではなく、自分にとって仕事とは何なのだろうかという自らに引きつけた問い、主体的に仕事や人生を楽しむことというのは自分にとってどのようなことを指すのだろうかという問いのように、他者や社会の視線を傍に置いて自分に引きつけて問う力が重要だろう。自分は大学院レベルではあるが、アメリカとオランダで教育を受けてきた自身の体験と成人発達理論の知見を絡めてみると、日本においてはそもそも学校教育において自らに引きつけて問いを発し、その問いと向き合う訓練が決定的に不足している傾向にあり、発達理論の観点においても、他者や社会が正解とすることに意識が向かいがちな通称「慣習的段階」に意識の重心がある方が多いので、まずは自分にとって仕事とは何なのか、己の人生とは何なのかということを他者や社会の視線を傍に置いて純粋に考えてみて、そこから自分が何に楽しさや喜びを見出すのかを考えていくことが、人生後半を幸福に生きるにあたって非常に重要かと思う。単刀直入に言えば、人は誰かの人生を生きている限りは幸せなど感じることができないと思われるので、他者や社会が定義する幸せや成功などに惑わされず、自らの人生を生きる勇気と気骨さが40代以降のビジネスパーソンが身につけるべき人生上の資質だと言えるのではないかと思う。フローニンゲン:2024/10/11(金)16:45
Today’s Letter
I always feel reborn when I wake up. The more I wake up, the more I experience rebirth. The accumulation of these rebirths enriches my being. My spirituality grows through a constant flow of renewal. I wonder what awaits me at the end of this cycle of rebirth.
Perspectives are the quantum units of thoughts and actions. Just as quanta are the smallest units in the physical world, perspectives serve this role in the mental world. Creating and adopting perspectives are fundamental to all learning and practice. Groningen, October 11 2024
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