1917. 日本への一時帰国に向けて
無風かつ無音の闇の世界が外に広がっている。辺りは妙にとても静かだ。 先ほど無事に、明日の一時帰国に向けた準備が整った。今後の研究で必要ではないであろう書籍を一旦実家に持ち帰り、実家から数十冊程度の和書の全集を持ち帰るために一つ大きめのスーツケースを持って行く。...
1916. 来年からの探究活動
昨夜、今後の学術探究の進め方に関して少しばかり立ち止まって考えていた。今の私は、自分が何を真に探究したいのかをすでに分かっている。 そして、そうした探究対象が少しずつ形を変え、多様な領域に伸びていくことも知っている。昨夜、来年から所属する予定の米国の大学院で何かしらの講義を...
1915. 夜明けの祝福
今朝も早朝の四時半過ぎに起床し、五時から一日の活動を始めた。先週の土曜日にユトレヒトを訪れた際にこの時間に起きて以降、ここ数日間、四時半あたりに起床するようになった。 おそらく日本に一時帰国する明日もこの時間に起きそうだが、日本に戻った後は時差の都合もあり、何かしらの調整が...
1914. 冬季休暇中になすべきこと
気が付けば、今日も夜の九時を迎えていた。今朝も早朝の五時過ぎから活動を開始していたためか、午前中にズヴォレの移民局に行ってきたことが、何か今日の出来事でないかのように感じられる。 ここ数日間ほど、日本語で日記を綴るエネルギーのようなものが減退している自分がいたが、今日は再び...
1913. 曲に潜む意味と思想を求めて
ズヴォレからフローニンゲンに戻る列車の中で、私はずっと、アーノルド・ショーンバーグが執筆したハーモニーに関する書籍を読んでいた。本書に掲載されている豊富な具体例を見ながら、これは将棋で言うところの棋譜であり、数学における数式の解法例だと思っていた。...
1912. アーノルド・ショーンバーグの書籍
フローニンゲンからズヴォレの街まで列車で行くのに、一時間ほどの時間がかかる。行きと帰りの双方において、私は車内でアーノルド・ショーンバーグが執筆した“Structural functions of harmony (1954)”を読んでいた。...