1294. この数年間とこの一年
仮眠を終えた私は、夕方の仕事に取り組み始め、今少しばかり手を休めた。先ほどまで、ウィルバーのSESの注釈に目を通していた。 本文よりも細かな字で書かれた250ページに及ぶ注釈を全て読むのは骨の折れる作業であり、途中からは自分の関心事項に合致する箇所のみを読むように心がけた。...
1293. 気概
早朝より論文を執筆し、少しばかり休憩を取ることにした。今、欧州の地で私が精神生活の均衡を保てているのは、やはり精神の糧となる和書の存在が大きいだろう。 一時間ほどの休憩を取り、その間、私は辻邦生先生のエッセー集『北の森から』の続きを読んでいた。本書に散りばめられた辻先生自身...
1292. ダイナミックシステムアプローチの再探究に向けて
雨雲が視界一面に広がる早朝。起床してみると、寝室の窓から薄い雨雲が広がっているのが見えた。 辺りはとても静かであり、今は激しい雨が降っているわけではない。ただし、昨夜のどこかの時間帯で、強い雨が降っていたことを示す痕跡が辺りに残っていた。...
1291. 何気ない日の何気ない振り返り
今日は起床直後に突発的な雨が降ったが、午前中の早い段階で天候が回復に向かった。そのおかげもあり、昼食前にノーダープラントソン公園にランニングに出かけた。 雨が止んだ後の晴れ独特の空気と香りが漂う中、私は颯爽と公園を走っていた。現在の仕事が思考を司るものであればあるほどに、自...
1290. 科学・哲学・霊学と大きな自己との遭遇
昨日は、終日ウィルバーのSESを読み進めていた。私は改めて、自分を取り巻く内側の世界と外側の世界を、内側と外側の両側面から探究したいと強く思った。 それは現在の私が、どちらかの世界の中を彷徨い、内外のどちらかの観点を持って捉えるような傾向にあることと関係しているだろう。今私...
1289. 内外世界の内外観察:日記と霊性
早朝の空の遥か彼方に、数羽の鳥が舞っているのが見える。一見すると、それらの鳥の動きは不規則であるように思えるが、間違いなく、それはある規則に貫かれたものであることがわかる。 私はもはや外側から観察する者としてその規則を把握するのではなく、対象そのものの内側からその規則を把握...