1333. あぁそれが
柔らかなバッハの音楽が薄紫色の優しい空気の中を駆け足で駆け抜けていく。夕方の仕事を終え、少し一息つくためにソファに腰掛けた時、そのようなことを思った。 夕方の仕事に取り掛かりながらも、どこか自分の内側に文章を書き足りない感じが漂っていた。外に出すべきものは外に出さなければな...
1332. 複雑性科学を活用した発達研究について
昨日に引き続き、今日もグレン・グールドが演奏するバッハの楽曲を聴く。しばらくは、この異質なピアニストの演奏を聴く日々が続きそうである。 書斎の窓越しに外を眺めると、一日のうち最も強い日差しを持つ太陽光が辺りに降り注いでいる。日本で生活をしていた頃や米国で生活をしていた頃は、...
1331. 出版記念ゼミナールの第一回のクラスより
今日は午前中に、『成人発達理論による能力の成長』の出版記念ゼミナールの第一回のクラスが行われた。久しぶりにオンラインゼミナールを開講することもあり、初回の今日は諸々のことに少々手間取ることが多かった。 今回のゼミナールからマイクロソフトのPPTではなく、Preziを活用した...
1330. 父からの手紙と遥か彼方の場所に向かって
今日からいよいよ『成人発達理論による能力の成長』の出版記念ゼミナールが開始となる。全六回にわたる今回のゼミナールを私自身もとても楽しみにしていた。 今回はこれまで以上に多様な受講生の方々に恵まれ、当日のクラスの中でのやり取りが非常に楽しみである。また、本書を取り上げるのは今...
1329. 遥か彼方の世界と糸の導き
黄昏時を迎えた土曜日の夕方。七月も残すところ、あと10日ほどとなった。 七月は、年間のフローニンゲンの気温の中で最も気温の高い月のはずなのだが、相変わらず20度前後の日々が続いている。書斎の窓から見える黄昏も、どことなく秋のそれを思わせる。...
1328. プラグマティズムと文化的な価値と技術の伝承について
昼食前のランニングに向けて、午前中の時間は全て、ザカリー・スタインの論文を読むことに充てていた。昨日、自らがプラグマティストの側面を持っていることに気づかされたのも、ザックの論文による影響が大きい。 ザックと私は同年代に属しており、彼のほうが五歳ほど年上だ。ザックが今の私の...
1327. 手紙への転生に向けて
バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シェイクスピア、プルースト・・・。創作に次ぐ創作を継続させた偉人の名前とその存在の輪郭が、昨夜の就寝前の自分の目の前に現れた。 もはや私は、創作に次ぐ創作を成し遂げた彼らのような人物しか見ることができない。表現に表現を重ね、人生の最後ま...